2020に気になるキーワード3つ
あけましておめでとうございます。
お久しぶりですが、しれっとはじめます。
オリンピック・パラリンピック
知ってますって感じだと思いますが、2020東京五輪がやってきますね。
この年末年始は番組やCMでも意識することが多いタイミングだと思いますが、実際に私たちが実感することになるのは、聖火リレーなんじゃないかな、と思います。
↓スケジュール詳細はこちら
日本国内で最初に走り始めるのは、3/26(木)。
福島県の「ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ」 です。
ランナーはなでしこJAPANのみなさん、と発表されていましたよね。
5G
4Gに続く通信サービス、5Gが開始されます。
すでにアメリカや韓国では少しずつはじまっていて、日本では春頃から徐々に導入される、とのことです。と言っても、我々が普段使う電波が5Gになるにはまだまだかかりそうですが…。
5Gは超高速、かつ同時多接続というのがポイントです。サービスが完全に導入された暁には、映画が数秒でダウンロードできる、のような状態になると思います。まぁ、通信速度が速くなるのはイメージしやすいと思うのですが、同時多接続というのは、複数の端末の同時接続が速く・スムーズになるということなので、携帯よりもむしろIOT領域で力を発揮することになると思います。
ちなみにいま、日本で最も使われているスマホであるi-Phoneには、5Gへの対応機能が搭載されていません。Galaxyなどの一部端末は対応してるみたいですね。でも、来年の新作i-Phoneでは間違いなく搭載されることでしょう。
キャッシュレス決済
どんどん進むキャッシュレス化。
でも、日本は相当遅れているようです。
東京ではクレジットカードやQRコード決済などがかなり普及してきていますが、それでもまだ現金使っている人も多いですし、さらに地方ではなおのことです。
大阪なんかでは、まだタクシーでもクレジットを嫌がられたりする印象。クレジットカードで決済できるから、という理由でDiDiなどのタクシー配車アプリを活用する人も多いみたいです。
海外旅行に行ったことのある人ならわかると思いますが、外国の通貨を扱うのって難しいですよね。外国からたくさんの人が訪れる2020年、外国人観光客に現金決済を押し付けるのは、お互いにとってよくないと思うのです。
観光客にとって不便なだけでなく、東京を中心とした外国人が密集する地域では、支払いに時間がかかったりトラブルが増えるので店員さんの負荷が増えたり、他のお客さんの待ち時間が増えたりしてしまうはず。
キャッシュレス決済を普及させることは、自分たちにとってもとてもいいことなのです。政府によるキャッシュレス決済の支援も進んでいますが、この調子でどんどん進めてほしいですね。(ちなみにぼくは、コンビニでもクレジット派です)
以上、気になる3つのポイントでした。
2020年、日本が大きく前進するきっかけになるといいですね〜。
み
少年JUMP+で全話読めるおススメの漫画3選
どうも、良好ミントです。
みなさん、アプリ「JUMP+」使ってますか?
ていうか、ジャンプ読んでますか?
僕は毎週読んでます。
少年の心を忘れたくないのでね!!
今回は、そんな少年JUMPのアプリ版、少年JUMP+で読める作品をご紹介。
(現時点で完結している、JUMP+でのオリジナル連載作品に限ります!)
そもそも、少年JUMP+って
上述の通り、週刊少年JUMPのアプリ版です。毎週のJUMPをアプリ上に購入してダウンロードし、スマホやタブレットでいつでも楽しめるスグレモノ。
出た当初は僕も「アプリで漫画?読みにくくね?」と思っていましたが、使ってみると超快適。スマホで読むにはすぐ慣れるし、ゴミは出ないし、何冊でも持ち運べる。
一度ダウンロードしてしまえばオフラインで読めるので、飛行機の中でも読めるのがすごくありがたいです。しかもジャンプだけじゃなくて、ジャンプGIGAも読めちゃう。定期購読にしておけば、月額960円(ジャンプ4冊分)でジャンプGIGAも含まれてくるので、便利でおトクだと思います。
また、週刊少年ジャンプの電子版に加えて、ジャンプ+オリジナルの作品を毎日(曜日ごとに)複数連載していることもポイント。この連載陣が結構面白くて、これを読むだけでも十分楽しめます。 連載は週刊が多いですが、隔週や月イチ連載もあります。過去の作品はポイント(まとまったポイントの入手は有料)が必要なのですが、直近1〜2週間に掲載されたお話は無料です。
今回は、すでに完結しているJUMP+オリジナル作品から、3つをご紹介。
まだ読んだことのない方に、お試しで読んでみてほしい作品を選びました。
多少のネタバレは含みますが、楽しく読む上で支障がないように気をつけます!
『ファイアパンチ』(藤本タツキ)
問題作にして、衝撃作。特に物語冒頭の、“ファイアパンチ”が誕生していく様が圧巻。独自の世界観もそうですが、主人公を突き動かす感情、残酷な現実に目が離せなくなり、物語がどう進んでいくのかが気になってどんどん読んでいってしまいます。
物語の終盤は、少し思想が強くなりすぎるのと、キャラの描き分けが甘め?なので、連載で読んでいると少し入ってきにくいような印象もありましたが、一気読みすれば解決されるかもしれません。全83話です。
ちなみに藤本タツキ先生は他の読み切りを見ても、少しぶっとんだ世界観や価値観の作品が多い印象。
『マッチョグルメ』(成田成哲)
“チートデイ”って知ってますか?
“騙す日、ごまかす日”という意味なのですが、筋トレやダイエットなどで食事制限を続けていると、身体が自然と省エネモードになってしまって成果が出にくくなるのを防ぐために、何日かに一度カロリーを多めに摂取して身体の省エネモードを防ぐ日のことをそう呼びます。身体に、「ちゃんとたくさん栄養送るよ」と騙して省エネモードを解除させるための日、ということですね。
この『マッチョグルメ』は、そんなチートデイに好きなものを食べるところを描いたグルメ漫画ですw
いろんなグルメ漫画があると思いますが、これはボディビルダー✕グルメの異色の組み合わせ。筋肉を軸に食レポ(?)するのは斬新です笑
全8話なので、すぐに読めますよ!!
ちなみに作者の成田先生は、現在『アビスレイジ』という作品をジャンプ+で連載しており、こちらも話題を呼んでいます!
『彼方のアストラ』(篠原健太)
『スケットダンス』の篠原先生の作品。全49話。
ある宇宙船に偶然集められた少年・少女たちが、故郷である惑星アストラを目指して宇宙を旅する物語。
篠原先生持ち前のギャグセンスや軽快な会話、青春っぽいアツい展開がありながら、時折挿入される背筋がヒヤっとするようなシリアスな展開がきいています。
十分に週刊少年ジャンプでも連載できる内容では?と思いましたが、後半に思わぬ重いテーマ性を帯びた展開になるので、そこで納得。スケットダンスが好きな人も、そうでない人にも読んでほしい、読み応えのある作品です。
以上、オススメ3作品でした!
連載中のものなので省略しましたが、先日ドラマで話題になった『花のち晴れ』(花より男子の続編)も連載されてます。他にも話題作がいっぱいなので、ぜひアプリをインストールしてくださいね!
み
『SUNNY 強い気持ち・強い愛』は圧倒的にリアルでエモい傑作…!(映画レビューNO.2)
『SUNNY 強い気持ち・強い愛』
を観てきました。評判は良かったのですが、予想以上でした…!
“大ヒット請負人”が結集した制作チーム
大根監督はドラマの『TRICK』や『モテキ』、映画『バクマン。』などなど、大ヒット作品を数多く演出されている大物監督ちなみに、来年の大河ドラマで宮藤官九郎さん脚本の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の演出も担当される予定です。
また、川村元気プロデューサーは、26歳にして映画『電車男』を企画・プロデュースしたのを皮切りに、『モテキ』『寄生獣』『バクマン。』『君の名は。』『怒り』『何者』などなど、数えきれないほどのヒット作を飛ばしつつ、さらには『世界から猫が消えたなら』『億男』などの小説、『ティニー ふうせんいぬのものがたり』などの絵本など、信じられないほどマルチに活躍されている現代のヒット作の申し子、と言っても過言ではない人です。
また、大根監督✕川村プロデューサーの2人のタッグは、『モテキ』『バクマン。』など過去にもヒットの実績があり、今回のSUNNYもそれを知る人達には公開前からかなり期待されていた、と言えます。
圧倒的にリアルな女子高生
本作の見所のひとつは、リアルな女子高生の描かれ方だと思います。
(ここから少しネタバレ入るので要注意!)
爆発的なテンション、何が面白いのかわからないけどとにかく笑っていて、そして、怖いものなんかなにもない無敵感。このあたりの描かれ方が驚くほどリアルで、強い表現になっていて感心しました。特に、山本舞香さんの演技は抜群だったな、と。
また、本作のテーマである主人公の青春時代の回想、あるいは大人たちの青春の回顧などは、ひとつ間違えば見ていて恥ずかしいというか、違和感のある映像になりがちなのですが、『SUNNY』は全然それを感じなくて、ものすごく自然に、あるいは迫力を持って、懐かしさが伝わってきます。これは、キャストの演技力と、大根監督の演出力の高さによるものでしょう。また、作中に女子高生たち(広瀬すずさん、山本舞香さん、池田エライザさんなど)が手持ちビデオカメラで撮影するシーンがあるのですが、そのシーンが抜群にエモいです。。。ちなみにここは、実際にキャストがカメラで撮影してカメラチェック、という手法をとっているのだとか。
奇跡の安室奈美恵を筆頭に、効果的な音楽
このタイミングで安室奈美恵さんの楽曲が使われていることは、もう、奇跡としか言えませんね。。。単純に曲が使われているだけでなく、安室さんはストーリーにも出てくるので、引退発表前から構想されていたものと思われます。これはもう、川村プロデューサーの時流を見通す力が驚異的過ぎますね。。。
安室さん以外にも、映画タイトルにも使われているオザケン(小沢健二)の『強い気持ち・強い愛』など、時代をつくった楽曲が目白押し。曲がかかる度に懐かしく、めちゃくちゃエモいです。
また、音楽の使われ方も効果的。みんなが知っている、時代を代表する曲だからこそ、流れるだけで伝えられるものがあるし、ヘッドフォンをつけたら音楽が流れる、など演出も効果的。このあたり、音楽との掛け合わせが得意な川村プロデューサーの力が活きているのかな、と思いました。映画館で観たほうが楽しめる映画なんだろうな、と思います。
結論、かなり満足度高いです!
まだ観られてない方は、ぜひ。
み
日本のテレビは本当にオワコンなのか?(後編)
後編では、テレビのすごさの本質を考えてみます。
↓前編の記事はこちら
日本のテレビは本当にオワコンなのか?(前編) - 良好ミントの日記
インターネットはテレビの上位互換?
インターネットが栄えてきて、一部の信者の人たちが「テレビなんてもうなくなるよ」と言い出してから、もう10年は経つでしょうか。もちろん、当時より力を失っているように思いますが、それでもなくなってない、あるいは、前編で書いたように、ネットにあがっているものの多くはテレビが起点になっているものが多いのが実情です。結局のところ、まだまだテレビは日本人にとっての真ん中で、インターネットに取って代わられていない、と言えると思います。
なぜ、予想に反してこのような事態になっているのか。
その秘密は、テレビの「チャンネルの少なさ」にあると考えています。
チャンネルの少ないから、テレビはなくならなかった
日本のテレビの凄さの本質はなにか。
それは「チャンネルの少なさ」にあると思います。
え、少ないこと?多いほうがいいんじゃないの?と思うかもしれませんね。
YouTubeも、NetflixやHuluも、ものすごい数のコンテンツがありますよね。一見すると、無限の可能性があって、いつでも好きな時に好きなものが観れるこれらのインターネットの映像サービスが上位互換のように思えます。
でも、これらのサービスはどれも、「何が観たいか」をある程度自分で判断し、そのコンテンツを探さなきゃいけないのです。プル型、と言えるかもしれませんが、どんなコンテンツが面白いのか、自分の好みはなんなのかをきちんと把握している必要があるし、それにたどり着くための情報検索能力も必要になります。
もしテレビがなかったら。
映像コンテンツを観るためには、Googleの、YouTubeの、検索窓に何らかの文字を打ち込まなければなりません。そして出てきたものすごい選択肢の中から、ふさわしいものを選ばなければなりません。
その点テレビは、10個にも満たない選択肢の中から選べばいい。しかも、タイムスケジュールも勝手に組んでくれています。なにも考えなくても、あのリモコンのボタンを押せば世の中の多くの人が観ているコンテンツに辿り着くことができる。それこそがテレビの魅力なのです。
「私はテレビ一切観てませんよ?」という人もいるでしょう。もちろん、そういう人は増えてきていると思うし、言いたいことはわかります。都会の人は触れられる情報が多いので、ある程度自分の好みがわかっていて自分で選ぶこともできると思います。でも、いまあなたが選べるのは、これまでに多くのインプットをしてきたからで、多くの人はそれができないのです。特に地方やご年配の方々はリテラシーがそこまで高くないので、世の中にどんなものがあるのか、自分はどれが好きなのかを判断することができない人は多いと思います。
支えているのはコンテンツ制作力
そして、テレビがチャンネルの少ない王道コンテンツであり続けられるのは、テレビ局の制作能力の高さがあってのことだと思います。
1日に約20時間分の映像コンテンツをつくりあげる力、それもそこに一定以上のクオリティを保ち続けられる力は、本当にすごいです。映像コンテンツなどをつくったことがある人は、想像すればわかると思います。CMなんて、30秒の素材をつくるのに3ヶ月くらいかけて、それも多くの人は徹夜したり土日も働いたりしているわけですから。。。YoutuberのHIKAKINさんも、1本の動画を仕上げるのに編集だけで7時間かける、というお話をされてました。それを、時には生放送も含めて、休みなく提供しつづけられる。こんなテレビ局の制作力は、テレビがまだオワコンじゃない!と言える重要なファクターだと思っています。
以上、「日本のテレビは本当にオワコンなのか?」を前後編でお送りしてきました。
まとまり切っていない部分もありますが、今後機会があれば整理したり、追記したりしたいと思います。今後、テレビとインターネットの関係はどう変化していくのか。注目していきたいですね。
それでは、また!
み
『カメラを止めるな!』に見るバズ・マーケティングの本質(映画レビューNO.1)
話題沸騰の『カメラを止めるな!』、ようやく観てきました!
「制作費300万円でまさかの大ヒットに」
「前情報は入れずに観たほうがいい!」
「とにかく笑える、とにかく泣ける」
などの意見がSNSを駆け巡った本作。単純な映画レビューというよりも、どうしてここまでバズったのか。その本質に迫ってみます。
※あらすじにはあまり触れないですがそれでも少しネタバレありますので注意!
「つくり手」の心を掴んだこと
『カメラを止めるな!』のバズ構造は、以下のようだったと思います。
一部のオピニオンリーダーの口コミ
↓
タレントに波及
↓
世の中に口コミが溢れる
↓
テレビなどのマスメディアが取り上げる
↓
さらに人が殺到する
美しいと言ってもいいほど「綺麗な」バズり方ですね。。。徐々に社会現象化されていく様を、多くのSNSユーザーが目の当たりにしたと思います。
ここで僕が重要だったと思うのは、一番最初の“オピニオンリーダーの”というところ。インフルエンサーではなくオピニオンリーダーと書いたところがポイントです。
バズを狙う際、発信力のある人の口コミからそのフォロワーへと波及していく、というのは一般的な構造ですが、ここで大事だったのはその発信の担い手が「どんな人だったのか」です。
映画の場合、単純に有名な人がオススメするよりも、アートや芸術がわかる人、もっと言うと、何かを創り、生み出そうとしている人(=つくり手)のオススメのほうが、遥かに響きやすい。それは、つくり手にとって他の作品を薦めるという行為が、そのまま自分のつくり手としてのセンスを表すようなものだから。変なものを変に薦めても、自分の評価は下がってしまう。
アイドルの「この映画面白かったです〜!」は流行っていることの裏付けにしかならないけれど、つくり手の「この映画面白いです!」は、「その人が言うんだったら見てみようかな」という力を持っているのには、こういった背景があると思います。
そして、つくり手の評判は、俳優やアーティストなど、大物著名人を動かす。著名人にとって近い存在だし、リスペクトの対象になり得る人だからです。
『カメラを止めるな』は、つくり手の物語。特に映像だったり、絵だったり文章だったり、「自分の作品」を生み出そうと日々努力を重ねる人たちにとっては、圧倒的に「わかる。」物語だし、圧倒的に感動できる物語でした。
つくり手を味方につけたことが、『カメラを止めるな』の成功の要因だったのだと思います。
“大使“を生み出した
上述の「つくり手」の中でも、ひときわ猛威を振るっていた(笑)のは、人気WEBライターのヨッピーさんだったと思います。
「カメラを止めるな!」っていう映画が完全に、マジの本気で、圧倒的に面白かったのでこのツイートを見た人は全員かならず「カメラを止めるな!」を見てください!!!!!!
— ヨッピー (@yoppymodel) 2018年7月15日
↑のツイートを皮切りに、何度もSNSにオススメコメントを投稿し、自身の影響で『カメ止め 』を見に行った人のツイートをサーチしてリツイートしまくり、全国展開が決まったニュースにも歓喜のコメントをアップしていました。
ヨッピーさんといえば、抜群のおもしろさを誇る記事を投稿している超人気ライターで、かつWEB記事転用(盗作)問題の一件で、世の中のライターを中心としたつくり手の注目を得ているオピニオンリーダー。SNSで投稿を見た人は、そんな人にここまでさせたこの映画は、一体どれだけ面白いんだ!?と思ったはず。(僕もその一人ですw)
この時、ヨッピーさんは完全に“大使”化していたと思います。カメ止め親善大使。ここまでさせたのは、世の中のつくり手を心酔させる、この作品の魅力にあったのだと思います。
広がるコンテンツの本質とは
広告マーケティング全般に言えることですが、なにかを広めていくためには、いかにしてリーチを広げるか、という考え方に陥りがちです。
でも、『カメラを止めるな』にはそのための費用(広告費)がなかった。その代わりに、つくり手という、最も強力なオピニオンリーダーたちに刺さるコンテンツだった。それが“カメ止めバズ”の要因なのだと思います。
インフルエンサーに広めてもらうにしても、ただフォロワーの多い人が「よかったです、見てね!」というのではなくて、“影響力のあるセンスのいい人”が、“大使”のような役割を果たすことで、実際に人を動かす。こういう、口コミの“質”が、広がるコンテンツの質なのだと思います。
企業がマーケティングを仕掛ける時にこれを意識して設計するのは難しいとは思いますが、「どんな人に刺さるべきなのか」をきちんと考えてプロダクトやコミュニケーションをつくることは、口コミの質を高めるうえで非常に重要なのだと思います。
『カメラを止めるな』という映画は、制作者のみなさんの「いいものをつくろう」という情熱によってできたものだと思いますが、マーケティング的な視点で読み解いてもすごく良くできたコンテンツだ!というのが、今回の結論です。
ではまた。
み
一行で100万円!? 宣伝会議賞は人生を変えるか
こんにちは、良好ミントです。9月に入りましたが、今日は広告業界ではこの季節の恒例行事となっている“宣伝会議賞”のご紹介です。
グランプリは100万円!言葉だけで勝負できる公募賞
宣伝会議賞のグランプリの賞金は、なんと100万円!キャッチコピー1行で100万円というわけですから、夢ありますよね〜(笑)しかも、準グランプリ以降も賞金設定されています。
グランプリ(1点)・・・100万円
コピーゴールド(1点)・・・30万円
CMゴールド(1点)・・・30万円
眞木準賞(1点)・・・30万円
シルバー(7点)・・・5万円
協賛企業賞(各課題1点✕54課題)・・・3万円
賞金総額は300万円以上!
コピーは言葉だけの勝負。特別な資格や技術がいらないので、誰でも応募できます。
しかし、その応募ハードルの低さゆえか応募数は年々増加傾向にあり、昨年は
45万8944点の応募があったとか。。。この中でのグランプリ、半端ない難易度ですね。。。
コピーライターの登竜門的存在
上記の賞金は置いておきつつ、宣伝会議賞は広告業界では若手コピーライター、クリエイターの登竜門的存在になっており、こぞって参加する空気があります。若手の間は先輩と一緒に業務を回していくことが多いため、なかなか“自分の作品”というのがつくれないので、早い段階で名前を売るためにもこういう賞は手っ取り早いのです。(販促会議賞やヤングカンヌなどもそうですね)
また、クリエイティブ以外の部署に配属された広告マンや大学生、あるいは企業のマーケ・広報担当者、純粋に「言葉が好き」という人などなど、クリエイターを志す人達も多く応募します。
難易度はスーパー高いですが、だからこその登竜門。激戦をくぐり抜けた人だから、将来が有望視されるのですね。
ちなみに今年の宣伝会議賞、イメージガールは女優の清原果耶さんです。
応募は3つの課題から
キャッチコピー、テレビCM、ラジオCMの3つの課題から応募できます。テレビCMは字コンテでOKですが、絵コンテも受け付けている、とのこと。(知らなかった…)
1つの課題につき、50点まで応募できます。50点✕54課題なので、
ひとりあたり2,700点まで提出できます!笑
期間は約2ヶ月。10月31日の13:00までですよ!
応募はすべて、WEBサイトからです。
言葉だけで人生を変える
広告コピーって、何度考えてもすごいものだなぁと思います。
たった1行の言葉で、新しい概念を生み出したり、人の行動をデザインしたり、ブランドのイメージをガラッと変えたり、時には涙するほど感動させたり。
そんなコピーは、言葉だけで誰かの人生を変えているのだと思います。この宣伝会議賞は、誰かの人生を変えるような言葉を生み出すことで、同時にグランプリを取ると自分自身の人生も変わる、という、まさに言葉で人生を変える賞なんですね。
ちなみに昨年のグランプリはクレディセゾンの「生活の100%をカード払いにしたくなった!と思わせるアイデア」というお題のコピーで、
“現金なんて、お金の無駄づかいだ。”
です。クレジットカードで払えば同じ金額でもポイントが貯まるし手間も少ないしでめちゃくちゃお得なのに現金で払ってしまうことを、うまく言い当てた表現ですよね。
カードを使わない人にとって「普通だ」と思っている現金払いという行為を、「無駄づかい」だと認識させパラダイム・シフトを起こす。そこがアイデアの核だと思います。必要なものに必要な金額払っているだけだとしても、「無駄づかい」になる。お金にまつわる「無駄づかい」というワードの使い方にクリエイティビティを感じます。
1行の破壊力、すごいですね。
今回は、ここまで。
私も今年は本気でチャレンジしてみようかな〜。
み
【海外CM】現代版3匹の子豚!?ジャーナリズムの本質を描いた壮大なストーリーCM
ども、良好ミントです。
今回は、海外のCM事例をご紹介。広告の世界的祭典、カンヌ国際クリエイティビティフェスティバルのフィルム部門でゴールドを受賞(2012年)した作品です。
誰もが知る童話を、壮大な現代の物語へ
ご紹介するのは、イギリスの新聞「The Guardian(ザ・ガーディアン)」のCM。
「3匹の子豚」という、誰もが知っている童話をモチーフにし、もし現代で起こった事件だったら?という設定で壮大な社会問題として描く作品です。タイトルは「Three Little Pigs」と“まさに”です。
ジャーナリズムの本質を描き出すストーリー
3匹の子豚が、狼を生きたまま釜茹でにする、という殺人事件が発生。
子豚たちが住むレンガの家に、警察の特殊部隊が突入し、子豚たちは逮捕されます。このショッキングな事件はたちまち世間で話題を呼びます。
残忍な殺人(人ではなく狼ですが)でありながら、狼に家を2軒も吹き飛ばされていた子豚たちこそ被害者だ、という意見が世に出回りますが、途中で狼は喘息持ちで、家が吹き飛ばされたのは本当に狼のせいなのか?と風向きが一変。
しかし、さらに子豚たちは住宅の支払いで困窮していたという事実が発表され、今度は貧困層が富裕層に対してデモを起こす事態に。
紙面やウェブ、モバイルなど様々なメディアを通して新事実が明るみになり、世の中に賛否両論を巻き起こしていく。そんなガーディアン紙の在り方が巧みに表現されています。
監督はRingan Ledwidge
この作品を手がけたのは、Ringan Ledwidge監督。
本作以外にも、NIKEやAdidas、AXEなどなど、数多くの有名ブランドのCMを手がけており、多数の賞を受賞しています。
本作もそうですが、CMながら映画のようなスケール感とストーリーがあり、CMの枠を超えるエンターテイメント性やメッセージ性があるところが特徴ですね。
ブランデッド・コンテンツ
まず、映像がきちんとコンテンツ(=視聴者が観たいと思えるエンターテイメント)になっているところが素晴らしいですね。童話をモチーフにしている、というところが、誰にでも親近感を与える点でうまくワークしているし、それを現代版にカバーする、というアイデアも面白いです。「3匹の子豚を現代で起こった事件という設定で描く」という1行で企画の面白さが伝わるところが、素晴らしいアイデアだと思います。
しかし、ただ面白いだけの動画でなく、きちんとガーディアン紙のブランデッド・コンテンツになっているところが、本当にすごいところだと思います。ひとつの事件も情報や捉え方によって多面的に見えてくるというジャーナリズムの本質を表しつつ、世の中に巻き起こる賛否両論のきっかけ、社会現象の真ん中にガーディアン紙がいる、というところが巧みに表現されていますよね。
まさに、お手本のようなブランデッド・コンテンツだと思います。
以上、今回はここまで。
国内・国外問わず、いろんな事例を取り上げていきたいと思います。
ではまた!
み